院長コラム

2023.11.09

インフルエンザ流行中

11月になりました。耳科学会による休診でご不便をおかけしました。
年内は12月29日の午前診まで暦通り診療を行いますのでよろしくお願いいたします。

枚方市ではインフルエンザによる学級閉鎖がまだ増えています。今年のインフルエンザはあまり特徴がなく臨床症状から診断することは難しくなっています。ほぼ熱発が主で、咳や咽頭痛、鼻汁などは個人差があり典型的な症状ではありません。一般的に熱が高ければ全身倦怠感や関節痛は強くなります。
学校や職場で周囲にインフルエンザの人がいる場合はさらにわかりにくく、微熱でも接触があった場合はインフルエンザ抗原迅速キットで陽性に出ることも多くなってきました。学校での出席停止期間は、症状発現日を0日目としてたとえ1日で解熱しても5日目までは自宅での待機が必要になります。学校に行けるのは6日目になりますのでご注意ください。
インフルエンザの流行拡大が思いのほか早く皆様のワクチン接種が進んでいないのではないかと懸念しています。
今年は体調を整えていただき早めのワクチン接種をお勧めいたします。まだアデノウイルス感染症もぽつぽつ出ていますので乳幼児の保護者の方は保育園などの感染状況にご注意ください。
こちらも抗原迅速キットにて鑑別診断を行っています。よろしくお願い致します。

2023.10.04

のどの不調

10月に入りやっと過ごしやすくなってきました。就寝時のエアコンも要らなくなり、猛暑の夏の疲れを早く取りたいものです。
今年の夏は「のどの痰の絡み」を訴えて受診される方が多く目立ちました。年齢は若い方から高齢者まで様々です。実際に診察してみますと喉には痰はなく、咽頭・喉頭に異常な所見を認めないことがほとんどです。もちろん副鼻腔炎から後鼻漏をきたしてそれが痰のもとになっていることもあります。この場合は副鼻腔炎の治療をすればいいわけです。後鼻漏もなく、下咽頭に唾液のようなものが付着しているだけの方が多く、おそらくエアコンによる乾燥から「痰が多くなり絡んだような感覚」に陥っていることが想像されました。
主な要因は部屋の乾燥と夏による水分不足です。就寝時のエアコンが必要なくなることでこのような症状はなくなることが予想されます。水分はまだまだ必要ですのでできるだけたくさん摂っていただく必要があります。ウィズコロナの時代はのどの不調を訴える方が多く、喉頭を観察することが必要になっています。
この場合は耳鼻科で内視鏡検査をする必要がありますので受診の程お願いいたします。
11月2日(木)から4日(土)まで日本耳科学会のため休診いたしますのでご注意ください。

2023.09.12

インフルエンザ流行

9月も中旬に入りましたが、まだまだ暑い日々が続いています。
2学期が始まって感染の機会が増えたせいか、新型コロナウイルス第9波は収まる気配を見せていません。その上インフルエンザが流行の兆しを見せています。枚方市ではいくつかの小中学校で学級閉鎖が起こっています。インフルエンザによるものもあればコロナによるものもあります。インフルエンザはすべてA型であり、コロナによるより熱発は高めです。38度以上のことが多く、40度になっていることもあります。いわゆる風邪症状は目立たず、鼻水、頭痛、倦怠感、悪寒などです。
例年のように咳や咽頭痛がはっきりしている例は少ないようです。まだワクチンも始まっていないこの時期でどうのように終息するのか不明です。ただ抗インフルエンザ薬が効きますのでこのことは安心材料です。今の流行している新型コロナウイルスの株では、どうも嗅覚味覚障害を引き起こしている方が多く、発症後1~2週間は全くと言っていいほど嗅覚がなくなります。
自然にも回復しますが、3週間目で50%程度回復していなければ、症状が残る可能性もあり何らかの治療を受けたほうがいいかもしれません。保育園児も含めればコロナ、インフルだけでなくいろいろな感染症が併存していますので、酷暑の疲労もあり免疫が落ちていると感染しやすいですので十分にご注意ください。

2023.08.09

加齢性難聴と補聴器

7月後半から8月にかけて酷暑が続いています。皆様、熱中症にはくれぐれもご注意ください。

相変わらずコロナの方の受診が多いのですが、それ以外の難聴やめまい等耳の不調の方も以前のように受診されるようになってきました。外に出る機会も増えてきて人との会話に支障をきたすことに気づき受診されています。

加齢性の難聴であれば、薬や手術では治りませんので補聴器を適合させることになります。補聴器に対して最初から拒絶心があるような方も多く、スムーズに導入していくことに困難を伴うことも少なくありません。あまりにも難聴が進んでしまってから補聴器を使い始めるとすぐに聞こえるようなると思っておられる方がほとんどでご自分の予想を裏切ることになります。あまりにも難聴が進んでしまっていると脳が長らく音を聞いておらず、すぐに音が届いても言葉が聞こえないということになります。
補聴器を使い始めることが脳のリトレーニングの始まりですので、徐々に聞き取れるようになるのを待つことになります。とにかく雑音でもなんでも聞いていただいて脳が言葉を聞き取れるようになるのを目指します。ちなみに難聴は認知症の最大の危険因子です。難聴の進んだ方は認知も始まっているようなことも珍しくありません。
早めに補聴器の適合を進め認知症になることを防ぎましょう。

さて8月13日(日)から20日(日)まで夏休みとなります。ご理解の程よろしくお願いいたします。

2023.07.07

第9波到来

7月に入り梅雨明け待ち遠しい毎日ですが、猛暑もやってきています。これだけ猛暑にも関わらず新型コロナは第9波に入っているようです。

明らかに5月の制限解除後、どこへ行っても人出が多くマスクをしていない方も増えつつあるようです。それに伴い当院を受診される患者さんにも咽頭痛、咳、声がれの症状と発熱、倦怠感を訴える方が増えているようです。抗原検査で陽性となる方も増加しています。さらにこのような症状が低年齢化しているようです。10歳以下の子供にも同様の症状を訴える子が多くなっています。咽頭痛の原因は喉頭の声帯の下のほうの声門下喉頭炎です。普通に舌圧子で「あーん」とのどを見るだけでは診断することはできません。
間接喉頭鏡という鏡や、ファイバースコープでしか診断できません。今のどが痛いと聞けば、普通に咽頭炎を疑うような方はほとんどおらず、喉頭を見に行く必要があります。そのため診察に時間がかかりお待たせすることも多くなっています。咽頭痛、咳、声がれがあり発熱がない方も非常に多く陽性には出ないもののコロナを疑う方は随分多いように思います。

やはり飛沫感染を最も疑いますので、人が集まるところに行かれる際にはマスクをしていただくことをお勧めいたします。もちろん当院内では必ずマスク着用をお願いいたします。

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