院長コラム

2017.08.13

手足口病

7月の終わりから8月前半にかけて連日猛暑日が続いています。日本列島を縦断した台風5号も発生しましたが、大阪は被害があまりなかったようです。連日の高気温のせいか疲れて扁桃炎やウイルスによる感染である夏風邪といわれる感染症の方が多く受診されます。
なかでも全国的にも発生が多いとされる「手足口病」が一番頻度が多いようです。最近は大人も感染して受診されます。手足口病はコクサッキーウイルスによって発症するのですが、10年ほど前からエコーウイルスによるものが報告されてから発症数が多くなり、発症期間も長くなってきています。特効薬はありませんので対症療法になります。幼稚園、保育園への登園停止はありません。
本人の熱が下がって全身状態が改善していれば登園していただいて問題ありません。あと初冬の風邪の代表である「RSウイルス感染症」も流行っています。2歳前後の初感染の時に重症化する可能性があります。似たような感染症で「ヒトメタニューモウイルス感染症」というのがあります。
こちらはどちらかというと初夏の感染症です。これらが織り交ざって受診されているのが現況です。ご注意ください。いずれも特効薬はありません。迅速キットで診断はすぐにつきますので高熱であれば受診ください。
8/13(日)から8/20(日)まで休診いたします。ご不便をおかけしますが、ご理解のほどよろしくお願いいたします。

2017.07.21

夏休みに舌下免疫療法をはじめましょう

海の日も過ぎ子供たちはもうすぐ夏休みです。梅雨明けは済んだのでしょうか。
今年も夏風邪の一つ「手足口病」が流行しましたが、夏休みで感染の拡大はおさまるでしょう。
変わらず持続的に流行しているのが、「おたふくかぜ」です。潜伏期間が3週間と長いため夏休みになってからでも発症することが考えられます。
この間に流行が途切れることを祈っています。
そしてこの時期になりますと、花粉症もすべておさまり、通年性アレルギー性鼻炎の方もある程度落ち着いてきているのでないでしょうか。
12歳以上の方にとってはこのタイミングが根本治療である舌下免疫療法開始のチャンスです。スギ・ダニとも舌下免疫療法開始に当たっては、初回に説明と服用後30分の経過観察で1時間以上の診察時間がかかります。
その後1週間目と2週間目に経過観察の診察が必要です。部活や塾で忙しい人も夏休みなら何とか時間が取れるのではないでしょうか。
3回目の診察時には1か月分の薬を処方します。その後は月に1回の受診で大丈夫です。3か月ほど経過して問題なければシーズンに入るまで薬のみでも可能です。
また成人の方で時間が取れない方のために今月より遠隔診療をはじめました。スマホで診察・会計が完結でき、処方箋は郵送させていただきます。
仕事や育児でお忙しい方はぜひ一度ご相談ください。受付窓口にて説明させていただきます。
お盆休みは8/14(月)から8/19(土)までです。8/21(月)より平常通り診療いたします。ご理解のほどよろしくお願いいたします。

2017.06.14

学校健診

とうとう梅雨に入りましたが、意外に朝夕涼しい日が続いています。
寝屋川市・枚方市では各学校とも耳鼻科健診が終わり、何らかの病気の疑いのある子供が用紙を持ってたくさん当院を受診されています。中でも多いのが耳垢栓塞です。
耳垢があることが病気ではなく、鼓膜の確認ができなかった場合につく病名です。
プールに入るにあたって鼓膜に穴があっては入れない場合もありますので、一度きちんと耳垢を取り除いて鼓膜の状態を確認してもらう必要があるということです。
耳鼻科健診で用紙をもらった人はできるだけプール授業の前に受診してください。
それとは別に学年によって聴力検査による健診があります。これも特に聞こえにくいなどの自覚がなくても用紙をもらってくる場合があります。
耳鼻科で行うように防音室に入ってまでは行っていないため多少周りの環境音で邪魔をされるかもしれませんが、あくまでスクリーニング検査ですので、難聴の疑いがあるということなら一度きちんと耳鼻科で精密な聴力検査を受けてください。
低学年では滲出性中耳炎による軽度の難聴が多いのですが、中には感音難聴心因性難聴も含まれています。軽度の感音難聴やある周波数だけの感音難聴では言葉の遅れも発音の変化もないことがほとんどです。
心因性難聴では、日常生活上家族での会話は問題ないことが多いですが、検査をすると軽度から重度まで様々な程度の難聴を示します。
耳鼻科だけの問題ではなく最終的に精神科でのカウンセリングを必要とする場合もありますので放置しないことが大切です。
難聴疑いの用紙をもらったら必ず耳鼻科で精密な聴力検査を受けてください。
話題は変わりますが、スギ花粉症に対する舌下免疫療法が来シーズンに向けて始まっていますのでご希望の方は今のうちに受診してください。備えあれば患いなしです。

2017.05.22

イネ科花粉飛散

ヒノキ花粉の飛散が終わり、GW後すぐよりカモガヤ・オオアワガエリなどのイネ科植物の花粉飛散が始まっています。
毎年書いていますが、この地域では、イネ科植物は淀川河川敷あたりに群生していますので、イネ科花粉症の方はくれぐれも近づかないようにしてください。
イネ科の花粉は約500m程度の飛散距離と言われています。行動範囲を考えることで、随分楽に過ごすことができるようになります。
学校や休日のスポーツの場がその地域にある方は、薬を服用して下さい。梅雨入りまでは断続的に続きますので、約1か月程度の服薬の継続が必要です。
比較的眼の症状は少なく、くしゃみ・鼻水・鼻づまりなどの鼻症状の重い方が多いようです。また黄砂の飛散も先月から観測されています。
直接の眼や呼吸器への刺激症状とハウスダストアレルギーのある人は黄砂と一緒に飛んでくる粉塵に対するアレルギー症状が出る可能性があります。
イネ科花粉症がないのに眼や鼻の症状の出る方はメガネとマスクで予防が必要です。
ただ、1日の気温差が大きいため風邪から副鼻腔炎を併発している人も多いようです。
なかなか鼻水、鼻づまりが治らない時は黄砂や花粉と思い込まずに1度受診することをお勧めします。
5/18(木)から5/20(土)まで日本耳鼻咽喉科学会総会出席のため休診いたしました。
5/22(月)から平常通り診療いたします。

2017.04.22

ヒノキ花粉飛散

桜も散り気温も徐々に上がって新緑の季節となってきました。
4月第2週目以降ヒノキ花粉飛散が爆発しています。
3月は大丈夫だったけれど最近急に症状が悪化した人が多いのではないかと思います。
スギ花粉の飛散量は前評判ほどではありませんでしたが、ヒノキ花粉の飛散はスギの数倍量飛散しています。
ヒノキに対するIgE抗体を持っている人は勿論、スギのIgE抗体しか持たない人もヒノキ花粉に反応します。
これを交差抗原といいます。またヒノキの抗体しか持たない人もスギ花粉に反応します。
両方の抗体を持つ人は言うまでもなく、いずれかだけの人も3月、4月は要注意です。
ヒノキの花粉症ではスギに比べて鼻症状以外の症状が多彩です。目のかゆみも強く、のどのかゆみや違和感、痛みを伴うこともあります。
皮膚につくと皮膚障害を起こすこともあります。
咳の原因となることもあると言われています。ゴールデンウィーク前から明けまでには飛びつくすと考えられますので、あと2週間程度対策をすれば十分だと思います。
ゴールデンウイークを過ぎても症状のある人はヒノキの花粉症ではなく、イネ科の花粉症であることが疑われます。その時期になっても症状のある人は一度耳鼻科で検査を受けてください。アレルギーではないこともあります。早期の受診をお勧めします。

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