院長コラム

2016.10.26

インフルエンザ検出

朝の気温が20℃をきり、ようやく秋本番となって来ました。そろそろインフルエンザワクチンの接種を考えているころだと思いますが、すでに10月の初旬から中旬にかけてインフルエンザA型の方が2人検出されています。いずれも発熱が著明で40℃に近く、逆に咳などの風邪症状は乏しくあとは全身倦怠感のみのようでした。例年に比べると随分早い出現です。これは最近では新型インフルエンザに次ぐ早さです。単発的に出ただけですので、拡がりを見せることはありませんでしたが、ワクチン接種されていない方が多いと思いますので、手洗いとうがいなどを徹底して注意する必要があります。そしてワクチン接種を多少早めていただく必要があるかもしれません。また夏前から流行していたおたふくかぜの流行が未だに衰える兆しが見えません。学校保健法では耳下腺の腫脹後5日以上経って、全身状態の改善があれば登校可能となっていますが、流行が収まらないのは、この登校が早すぎるのではないかと密かに思っています。担当医の判断によりますが、しっかり耳下腺腫脹の消退を待って登校していただく必要があるのではないかと考えています。今後流行する感染症があれば、この院長コラムでお話しさせていただきます。

2016.09.14

秋のアレルギー

9月に入って台風が続々と発生して各地に被害をもたらしています。
連休にも上陸しそうですので注意が必要です。
8月の終わりから鼻のアレルギー症状で受診される方が増えています。秋の花粉症とダニアレルギーが原因と考えられます。
キク科の植物であるブタクサの花粉症です。
春ほどではありませんが、目のかゆみを訴える方も多いようです。ダニはまだ生息するダニによるものと考えられますが、死骸によるダニアレルギーが10月にかけて徐々に増加します。
秋の花粉症は対症療法の抗アレルギー剤のみになりますが、ダニに対しては舌下免疫療法を受けることができます。
10月の症状が強くなる時期が過ぎればダニアレルギーに対しての根本治療である舌下免疫療法を受けていただくことができます。
6月の梅雨ごろから10月までだらだらと続くアレルギー症状を抑えるために一度ダニ舌下免疫療法にチャレンジされてはいかがでしょうか。
服薬を減らし、症状を軽くすることができます。興味のある方はぜひ一度ご相談ください。
10月6日(木)から10月8日(土)まで日本耳科学会に参加するために休診とさせていただきます。翌週の連休と連続して5連休となりますのでご注意ください。

2016.07.12

ヘルパンギーナとアデノウイルス

7月に入り雨は随分減りましたが、梅雨明け宣言はまだでしょうか。高温多湿な毎日で体力の消耗が激しくなっています。一学期も残すところあとわずかとなりました。
保育園・幼稚園では夏風邪の一種であるヘルパンギーナ、アデノウイルス感染症が流行っているようです。
ヘルパンギーナはエンテロウイルスの感染症で、中でもコクサッキーウイルスが主な病原体で、ほかにエコーウイルスなどが原因になることもあります。「突然の高熱」で発症し「口蓋垂付近の水泡疹や潰瘍や発赤」で診断がつきます。病歴を聞いて口の中を診れば、ほぼヘルパンギーナであることがわかります。高熱も1~2日で解熱することが多いようです。
そして同じくらいの期間食欲がなくなるか咽頭痛のため食べなくなります。治療のために特に薬はなく、水分摂取と自宅での安静で回復に至ります。アデノウイルス感染症はプール熱と呼ばれる咽頭結膜熱が代表ですが、扁桃炎のみのタイプも多く発症しています。いずれも高熱が3~5日続き朝に解熱する傾向はありません。迅速キットで確定することができます。やはり薬はなく、水分摂取と自宅での安静が必要ですが、咽頭結膜熱は学校安全法で伝染病第2種に指定されており、主要症状消退後2日経過後に登校許可となります。ご注意ください。

8/15(月)から8/20(土)までお盆休みのため休診となります。再診予定が休診期間に重なる方は、受付にご相談ください。よろしくお願いいたします。

2016.06.18

スギ舌下免疫療法再開

梅雨のじめじめした鬱陶しい毎日が続いていますが、皆様方の体調はいかがでしょうか。
新年度、新学期のストレスは少し和らいでいるかもしれませんが、気温が上昇している分、疲れやすくなっているはずです。こまめに水分を摂取して十分な睡眠をとれるよう工夫してください。
 さて今年の花粉症はどの程度症状があったでしょうか。6月からスギ花粉症の方に舌下免疫療法を始めています。
昨年今年と花粉飛散量が少なかったため、さほど症状は出なかったかもしれませんが、今後も同じように内服治療などの対策が必要となります。
そろそろ根本的な治療はいかがでしょうか。慣れるまでは少し面倒かもしれませんが、習慣化してしまえばどうということはありません。
コストもかからず花粉症によるすべての症状の緩和が期待できます。特に問題となるような副作用も出ていません。
同様にダニの舌下免疫療法も行っています。こちらは通年性アレルギー性鼻炎でお悩みの方にぜひ受けていただきたい治療法です。
ただスギとダニの両方のアレルギーをお持ちでも同時に受けていただくことはできません。いずれも約3年を目標に続けていただくことが望ましいです。チャレンジしてみようという方は一度、受付(835-7533)まで連絡をお願いいたします。
4月より水曜午後診をやめて午前診を開いています。また木曜午前診が基本的に代診となるため、診察の混み具合にムラが出てきました。
毎週火曜午後、金曜午後が混雑します。今のところ水曜午前が比較的すいています。時間的に合う方は水曜午前をご利用ください。よろしくお願いいたします。

2016.05.13

学校検診の聴力検査

GWも終わりましたが、気温差の大きい安定しない日々が続いています。体調を崩されていないでしょうか。
さて新学期に入ってから小中学校では耳鼻咽喉科学校検診の一つとして聴力検査が行われています。この検査の目的は、学校生活・社会生活を送る上で支障になりうる難聴を見つけ出すことです。実際には発見されることは少ないのですが、小学校低学年で異常を指摘される子供の中では滲出性中耳炎による軽度から中等度の難聴の子供が多いようです。この場合は実際に鼓膜を診て行う検診でも指摘されるはずです。耳鼻科で治療を行うことで改善しますので、特に心配はありません。次に比較的見られるのが、心因性難聴(または機能性難聴)といわれる病気です。日常では普通に会話ができているのですが、いざ検査となると様々な程度の難聴の結果となってしまいます。新しいクラスになじめないとか、友達関係・先生との関係がうまくいかない場合や家庭で何らかのトラブルがあるなどの心理的要因から聴力検査上難聴となってしまいます。1学期間程度の経過観察で改善することが多いのですが、他にも訴えがある場合など心理的負荷の軽重によりカウンセリングが必要になることもあります。耳の問題だけではありませんので注意が必要です。これら以外にも今まで気づかなかったある周波数に限った難聴や軽度の感音難聴も認められます。いずれにせよ耳鼻科での精密検査が必要になりますので用紙をもらったら速やかに耳鼻科を受診するようにしてください。
先月もお知らせしましたが、5/19(水)~5/21(土)は日本耳鼻咽喉科学会総会出席のため休診させていただきます。ご注意ください。

投稿者: 森口耳鼻咽喉科

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