院長コラム

2019.11.11

経外耳道的内視鏡下耳科手術

11月も中旬に入り秋が深まってきています。朝夕の冷えが身に染みるようになってきました。するとインフルエンザの流行が予想以上に早く展開しています。学級閉鎖も報告されています。忙しい子供さんが多いので無理なスケジュールにならないようお過ごしください。

今回は流行の感染症のお話でなく、当院で行っている日帰り内視鏡下耳科手術のお話です。耳だれのために困っている人や子供時代にかかった中耳炎によって難聴があり改善を希望する人が対象となります。したがって対象疾患は慢性中耳炎と過去に手術を受けた術後耳、中耳真珠腫で、鼓室形成術という手術を内視鏡下に行います。耳小骨連鎖を温存する手術も耳小骨連鎖を再建する手術も日帰りで行っています。
普通、鼓室形成術は耳の後ろを大きく切って耳介をめくって顕微鏡下に術野を広げるのですが、当院では内視鏡下に行いますので耳の後ろを切らずに耳の穴から細い内視鏡を入れて中の外耳道の皮膚と鼓膜をめくって手術を行います。局所麻酔で行いますので意識のある状態で手術を受けていただくことになります。当院でも以前は耳の後ろを切って手術を行っていましたが、約3年前からすべて内視鏡下に行っています。

両方受けた患者さんによりますと内視鏡のほうがとても楽だとのことです。
耳だれや難聴でお悩みの方は手術の適応となるかどうか一度診察を受けてください。