院長コラム

2023.08.09

加齢性難聴と補聴器

7月後半から8月にかけて酷暑が続いています。皆様、熱中症にはくれぐれもご注意ください。

相変わらずコロナの方の受診が多いのですが、それ以外の難聴やめまい等耳の不調の方も以前のように受診されるようになってきました。外に出る機会も増えてきて人との会話に支障をきたすことに気づき受診されています。

加齢性の難聴であれば、薬や手術では治りませんので補聴器を適合させることになります。補聴器に対して最初から拒絶心があるような方も多く、スムーズに導入していくことに困難を伴うことも少なくありません。あまりにも難聴が進んでしまってから補聴器を使い始めるとすぐに聞こえるようなると思っておられる方がほとんどでご自分の予想を裏切ることになります。あまりにも難聴が進んでしまっていると脳が長らく音を聞いておらず、すぐに音が届いても言葉が聞こえないということになります。
補聴器を使い始めることが脳のリトレーニングの始まりですので、徐々に聞き取れるようになるのを待つことになります。とにかく雑音でもなんでも聞いていただいて脳が言葉を聞き取れるようになるのを目指します。ちなみに難聴は認知症の最大の危険因子です。難聴の進んだ方は認知も始まっているようなことも珍しくありません。
早めに補聴器の適合を進め認知症になることを防ぎましょう。

さて8月13日(日)から20日(日)まで夏休みとなります。ご理解の程よろしくお願いいたします。