院長コラム

2023.04.06

ヒノキ花粉大量飛散

新年度になりました。
気温の上昇も早く桜前線も一気に北上していき、開花から満開そしてすぐに葉桜になった印象です。
それと同時にヒノキの花粉も猛烈な勢いで飛散しました。ピークは過ぎた様子ですが、まだまだ油断できません。
一度激しく花粉症状の発作を起こした方は、ほとんど花粉が飛ばない状況でも同様の症状出現がみられる閾値の低下が起こるからです。来週ころまでにはヒノキ花粉も飛びつくすでしょうが、念のため4月中は薬の服用が必要です。
今年のように花粉の飛散量が大量になりますと抗アレルギー剤の内服だけでは症状を抑えることは困難で、鼻噴霧ステロイド薬の点鼻や抗アレルギー薬の点眼も必要になります。それでも症状のおさまらない方は、一時的にステロイド剤の内服かゾレア®という抗IgE抗体製剤の注射が必要になるかもしれません。また大量飛散の年には初めて花粉症になる方も多くなります。
今までに血液検査を受けたことがない方は、一度花粉などのIgE抗体を採血により測定しておく必要があります。その結果でスギ、ヒノキのIgE抗体の上昇を認め陽性となればスギ・ヒノキ花粉症と診断されます。それ以外の花粉の抗体の上昇を認める場合も多く、ダニ・ハウスダストを同時に認めることも少なくありません。そうなればそれらのアレルゲンによる発現時期に前もって対応を行うことも可能になりますので是非確定診断を受けておいてください。