院長コラム

2020.10.13

秋の鼻水

10月も中旬に入り自粛ムードが薄れ行事が再開されつつあります。何をするにも非常に過ごしやすい気候となっていますが、朝夕の気温の低さに注意する必要があります。鼻水を主訴に来院される方が増えています。秋の花粉症・ダニアレルギー・寒暖差アレルギー・風邪といろいろ原因は考えられます。
秋の花粉はブタクサが主でキク科の植物です。今月いっぱいは続く可能性があります。ダニは8月に最も多く生息していましたが死骸となってさらに細かくなり、吸入抗原としてアレルギーを起こしています。11月中旬まで続きそうです。

寒暖差は実際にはアレルギーではなく神経反射ですが、同じように症状が出現します。治まるためには最高気温がもっと下がってくる必要があります。そして熱のでない感冒です。はじめは水様性の鼻水ですが、次第に粘性を帯びてきます。咳が加わってくることもあります。湿性の咳です。少し痰の絡んだ咳であることが多いようです。なかなか治まらない場合はアレルギーの場合も多く鑑別診断が必要です。血液検査により抗体価を測れば、すぐに判別できます。治療も速効します。場合によりアレルゲン免疫療法の適応になることもあります。

鼻水に煩わされている方は我慢せずに一度受診してください。