院長コラム

2024.09.03

聴力検査のすゝめ

迷走台風に翻弄された1週間が過ぎ9月になりました。まだしばらくは暑い日が続きそうです。
16日は敬老の日ですが、最近聞こえの悪さで受診される方が増加しています。ご自分で気なる方もいますが、家族など周囲の方に指摘されて初めて気づく方も少なくありません。ずっと若い時のままの聴力を維持できる人はいません。徐々に高音部を中心に聴力障害を起こしていきます。それに伴って耳鳴りを訴える方も多いようです。50歳が節目でしょうか。50歳を過ぎると聴力像に少し変化が出始めますので、自覚症状がなくても一度標準純音聴力検査を受けていただくことをお勧めします。
聴力障害の程度によっては語音聴力検査という単音節の聞き取り検査が必要になります。鼓膜に穴があるなどの中耳炎や耳小骨のなかのアブミ骨の動きが悪くなる耳硬化症等がなければ、ほとんどの場合、感音難聴という内耳の機能低下からくる聴力障害です。この感音難聴の場合は聴力を手術や薬で改善させることは出来ず、補聴器の装用が必要になります。その適否の判断のために語音聴力検査が必要になります。
補聴器の装用は聞こえの悪さを自覚してからでは手遅れのことがあります。気になる方は早めの受診と標準純音聴力検査、および語音聴力検査を受けていただくことが望ましいです。