院長コラム

2024.04.05

ヒノキ花粉飛散

新年度になりました。ようやく気温も上がって暖かくなってきました。雨も多く急な気温の変化のため桜の開花期間が短くなりそうで残念です。
例年桜の開花とともにヒノキ花粉の飛散が見られるのですが、今年は3月29日から飛散が始まりました。スギ花粉の飛散も終了しそうでスギ花粉の飛散量はかなり少なめの年と言えそうです。ヒノキの飛散量も今のところ少なめでスギと同じような傾向であると言えそうです。
今年治療がうまくいっていると思っている方は決してそうではなく花粉飛散量の少なさが症状軽減の理由です。


グラフは、大阪府茨木保健所での観測結果ですが、昨年の点線の飛散量と比べるとずいぶん少ないことがわかります。
ただどれだけ少なくても一度鼻の中に花粉を吸いこんで発作が起こってしまえば、その後は少量の花粉でも簡単に発作を起こしてしまうようなります。少なくても予防的治療が必要です。4月中は抗アレルギー剤の内服を継続して、朝に点鼻薬の噴霧、点眼薬の使用を行ってください。GWに入れば服薬を終了していただいて大丈夫です。イネ科花粉もある方は一度休薬して、また症状が出現すれば服薬してください。

4月1日から午後診は16:30~19:00となっています。ご留意ください。
よろしくお願いいたします。

2024.03.05

スギ花粉症と抗体製剤

3月になりました。寒い日が続きますが、何となく日差しが春っぽくなってきたようです。

スギ花粉はどうかと言いますと茨木保健所観測の結果ですが、220がスギ花粉飛散日ということになります。31日の花粉飛散が今のところ最も多く106/でした。あとの日はまだ2桁の飛散で済んでいます。初期療法を始めている方はそのまま毎日忘れずに飲み薬を服用し、外出前に鼻噴霧ステロイド薬点鼻し、抗アレルギー薬点眼をおこなって出かけてください。症状の有無強弱にかかわらず毎日続けていただくことが重要です。それでも症状が酷くなる場合は、追加できる薬を服薬するか、最初の薬を変更するかなど方法はあります。
それでもよくならない人には、IgE抗体製剤ゾレア®という注射薬があります。受験目前の人や部活などスポーツで屋外の活動が多い人、営業や配達など常に花粉を浴びる可能性の高い方などが適応になります。厳密な適応があるかないかは、血液検査でクラス3以上のスギ特異的抗体価があり、血清中総IgE301500IU/mlにあることなど細かな決まりがあります。
今の治療法に疑問を感じていてこの治療法を試してみたいという方は、受診から注射を始めるまで最短でも1週間程度かかりますので、できるだけ早く受診してください。

すでに予約サイトでは公表していますが、令和6年4月1日より午後診療を30分短縮させていただきます。
午後診16301900となります。ご留意ください。
よろしくお願いいたします。

2024.02.02

インフルエンザB・コロナ・花粉症

2月になりましたが、相変わらずインフルエンザとコロナの感染者は増加しているようです。
報道が少ないのでわかりにくいかもしれませんが、インフルエンザはBの感染者が多く、新型コロナウイルス感染者も抗原迅速検査にて陽性率が上がっています。抗原迅速キットでは、症状発現および熱発からある程度時間が経たないと陽性にならないのですが、インフルエンザで約1日、コロナではインフルエンザより若干出にくい印象です。ただ抗インフルエンザ薬は発症後48時間以内に服用する必要がありますので、受診のタイミングが難しいです。
コロナの場合はインフルエンザのような誰でも服用していただく薬はありませんので急ぎませんが、周囲の人へ感染させない間に、そしてご自分の症状が辛くなる前に受診いただくのが重要かと考えます。いずれもワクチンで感染の機会が減るということはありませんのでご注意ください。

2月になりましたので、スギ花粉の測定も始まります。
初期療法としての内服開始は今のところ2月15日としています。
内服だけでなく、点眼、点鼻も症状出現前でもすべて開始してください。症状がないからと言ってやめたくなるかもしれませんが、ひどい症状にならないためにはやめないことが重要ですので、くれぐれも中止しないでください。

2024.01.17

インフルエンザ流行とコロナ再流行の兆し

令和6年元旦から能登半島で地震が発生し、翌日には航空機事故が起こるという前代未聞の年明けとなりました。
もう年内に災害の起こらない平穏を祈りつつ、今年もよろしくお願いいたします。

1月は例年花粉症対策のレーザー治療の月です。毎年花粉症に悩まされている方は一度レーザー治療を考慮してみてください。
初期療法として投薬を希望される方は、今のところ2月中旬飛散開始との予想ですので、215日ごろから始めていただければ十分と考えています。
最近の感染症流行状況は、年末年始にかけてインフルエンザAが流行していましたが、インフルエンザBも徐々に増加傾向にあります。減少していた新型コロナウイルス感染症も再び増加傾向にあります。新型コロナウイルスはどんどん変異を繰り返し様々な株となって報告されています。つい先日まで、主系統はEG.5.1.1でしたが、今はHK.3になっており、次にJN.1が増加しており欧州、米国ではこのJN.1が主系統です。いずれにせよ今までのものの孫子ですので、やはり咽頭痛、咳、声がれ、発熱、全身倦怠感などインフルエンザと似た症状となっています。

当院では、鑑別確定診断には病歴及び局所の内視鏡所見と抗原迅速検査キットを使用しています。
流行拡大に十分ご注意ください。

2023.12.04

発熱、鼻汁、咽頭痛

何かとせわしい12月になりました。猛暑の後の秋は短く一気に冬本番になりました。

相変わらずインフルエンザの流行もおさまらず、コロナも検出され続けています。
ワクチン接種はお済みでしょうか?
できるだけ早期の接種が望ましいです。アデノウイルス感染症は収まりつつありますが、溶連菌感染症は続いています。いまだに種々の感染症が流行していますが、いずれのウイルス感染症でもなく、細菌感染による急性副鼻腔炎急性腺窩性扁桃炎も少なくありません。副鼻腔炎は左右片側だけのこともあれば両側のこともあります。膿性の鼻汁、鼻づまり、頭痛、顔面痛、発熱などの症状を伴います。適切な時期に抗菌薬を服用することで治まっていきます。
急性腺窩性扁桃炎は扁桃のくぼみである陰窩に白っぽい滲出物がついた扁桃炎のことです。たいてい38度前後の発熱と強い咽頭痛、嚥下時痛を伴います。リンパ節の腫れも見られます。こちらも抗菌薬の服用で軽快しますが、場合により点滴による治療が必要になることもあります。また片側だけが腫れて扁桃周囲膿瘍という扁桃の周囲に膿瘍を作った場合は切開をして排膿することが必要になることもありますので注意が必要です。

年末は12月29日(金)午前診まで、年始は1月9日(火)から通常通りの診療となります。

1 2 3 4 5 6 20